布袋軕の前軕の彫刻について解説!!

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※布袋軕の前軕の彫刻(平成29年完成)

 布袋軕は戦前の古写真を元に復元されましたが、平成24年のお披露目の時には前軕に彫刻は有りませんでした。彫刻が全然間に合わなかったのです。全ての彫刻が完成したのは平成29年ですので、以降5年がかりで少しずつ彫刻を増やして行ったのです。
 前軕の彫刻を上から順に解説していきます。
 まずは前軕の勾欄ですが、布袋軕の前軕勾欄には唐草模様の直彫り彫刻が施されています。言伝えによるとこの部分に春慶塗が施されていたことになります。
 次は勾欄下にある腕木と腕木の間の欄間の透かし彫ですが、桑の木独特の灰色がかった材による桃の彫刻が施されています。この腕木は布袋軕独特の湾曲した形状で勾欄を下支えしています。
 そして平成29年最後に完成した前軕最下部の、雲に向かってたなびく飛龍の彫刻です。こちらは欅材を使用しており赤みがかった色合いが特徴となります。彫刻師の奥土居さんの強い要望によりこれらの彫刻の木材は使い分けられました。当然勾欄は桧材となります。

 彫刻は完成しました。後は漆塗りと彫金金具と彩色が残っています。戦前の布袋軕の再現を目指してこれからも研究を続けていきたいと思います。
 

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